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小説家タカノカオルのフリー小説置き場。 どうぞご自由にご覧くださいませ♪ 一言だけでも感想いただけると泣いて喜びます。
フリー小説の邯鄲
Act.3 「幸せ《Are'nt you happy?》」

表参道のスターバックスでコーヒーを飲んでいると、茂がやって来た。
茂は左手を挙げて、私に笑いかけた。
彼はあたしの前に座る。店内は意外に混み合っていない。

「聞いてくれよ、マジで」

マグカップにつがれた真っ黒なコーヒーが、波打っている。
彼の話はたわいなく、声が美しいわけでもなく、ただゆっくりと時間は過ぎていく。
恋人の話。アイツのこういうところがキライだと言う彼。
あたしは笑ってしまう。

「だからさぁ、時々俺は、別のヤツの方が良いんじゃないかって」


あたしは、なぜか悲しいような気持ちになった。
でも、言わずにはいられなかったのだ。

二人で場所を変えようと、立ち上がった。
茂の服の裾を握る。
あたしは、口を開いた。

お客さんの声、コーヒーを注ぐ音。
そして、外を走る車から聞こえるクラクションの音。


彼は、目を潤ませた。
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